AV装置の音が思わしくなくて音響測定してみる その2 スペアナVSTプラグイン
前回のAV装置の音が思わしくなくて音響測定してみる の記事に続けて今回は私が使用した音響測定に欠かせないスペクトラムアナライザー(以降スペアナ)のこと。
DAWとVSTプラグイン
パソコンを使って楽曲制作を行うことをDTM(デスクトップミュージック:和製英語らしい)と言うのだそうです。その楽曲制作の為のメインのツールとなるものをDAW(Digital Audio Workstation)と読んでいるそうです。DAWがあれば楽器を使うことなくパソコン上で楽曲制作が出来ます。(出来るそうです。知らんけど)
DAWソフトは沢山出ているのですが、そのDAW上で共通して動くVST(Steinberg's Virtual Studio Technology)プラグインというものがあって、DAWに様々の機能を付加することが出来ます。と書きましたがVSTの仕様にも変遷があって、OSが変遷してきた様に32bit用とか64bit用といった仕様の差があってそれぞれの仕様の基でしか動きません。
実はこのVSTプラグインの中には楽曲制作に関わらず、PCで様々な音声情報を聴取する時にも有用な機能を持ったものが幾つかあります。実は日頃お世話になっている者達:コンプリミッター の記事に書いたのもこのVSTプラグインで、これを利用して誠に聞き辛い対談等を中心としたYoutubeチャンネルの音声をなんとか聞きやすくしています。
実はこのVSTプラグインで無料のスペアナが提供されています。
このVSTプラグインのスペアナを使って音響測定をしようと云うもくろみです。
VSTプラグインのスペアナ
VSTプラグインのスペアナで今のところ使い勝手の良かったのはVoxengo SPAN free FFT Spectrum Analyzer です。
SPANをダウンロードしこれで音響測定をします。スペアナのVSTプラグインでは他にMeldaProductionのMAnalyzerとか数種試したのですが私にとってはSPANが一番使いやすい。
VSTホストとプラグインの追加
DAWに付いて、私は概要ぐらいしかわかっていないので興味のある方は今さら聞けない、“DAWって何?” (DTM STATiON)等の専門サイトをご覧ください。
VSTプラグインだけをDAWを使わずに単独で使用したい場合は、VSTホスティングツールを利用します。以前の記事日頃お世話になっている者達:コンプリミッター で利用したのはVSTプラグインが利用できるEqualizer APOというソフトでしたが、今回はCantabile Liteというツールを使用します。
導入の方法はVSTホスティングツール「Cantabile Lite」導入方法のご紹介! のサイトが解りやすい。
私はCantabile Download から64bit対応版をダウンロードしました。現時点でのバージョンはversion 4.0 Build 4048(x64)です。
Cantabile Liteを開いたら中央のプラスマークをクリックしてCantabile LiteにVSTプラグインを追加します。
Plugin…をクリックしてプラグインを追加します。spanは下記画像の様に一覧に表示され簡単に見つかりましたが他のプラグインの場合自動的に表示されない場合があるのでそんな時はWindow下段の
Moreをクリックして
Browse for pluginをクリックしてプラグインを探します。プラグインはVSTというフォルダーに格納されているのが普通です。プラグインの提供サイトとかの名称を頼りに探します。
こう表示されればVSTプラグインは追加されています。緑の波形の矢印は信号の流れですが入力は左のInput Partsの該当部分からプラグインにドラッグすると接続されます。
VSTプラグインSPANの設定
Cantabile Liteに組み込んだSPANのアイコンをダブルクリックするとSPANのWindowが開きます。
VSTプラグインのVoxengo SPANの設定は Voxengo SPANの設定 (eki_docomokiraiの音楽制作ブログ)の記事を基に設定しました。詳細はeki_docomokirai氏の記事を参照してください。(感謝)
ピンクノイズを使用した音響測定でこのプラグインのSPANを使用した時に一番気をつけなければならない設定は
⚙歯車マークをクリックすると設定画面が表示されますが、ここでSlopeを必ず3.00に設定します。SPANの初期設定が4.50になってますのでこれではピンクノイズで測定した場合表示がおかしくなります。設定を色々変更しているとこのSlope調整が4.50に戻ってることがあるので必ず確認のこと。
一旦設定したら設定画面の左上のPresetsをクリックして設定を保存しておきます。